無病息災を祈る~新春の伝統行事「じんがんなわ」
稲わらを編んで作った大蛇を大木に掲げ、五穀豊穣と無病息災を祈る地域の伝統行事「じんがんなわ」が1月9日、西保木間の大乗院で行われた。これは足立区無形民俗文化財にも指定されている。
小さなワラの束から編み込んでいく全長6メートルほどの大蛇は、かつて大門厨子(だいもんずし)と呼ばれていた周辺地域の24戸からなる「大門ズシ・じんがんなわ保存会」が中心となって作成。大蛇の顔となる目玉と鼻の部分は、前年の大蛇を燃やした灰を和紙でくるんで作ることが習わしとなっており、こうして400年以上続く長い歴史を受け継いでいくという。
この日はあいにくの雨模様だったため、特徴のある見開いた大きな目の墨がにじんでしまうハプニングもあったが、完成した大蛇は、開眼供養を行ったのち境内のイチョウの大木に掲げられた。終了後には、大根の葉を干したものだけをいれた「干葉粥(ひばがゆ)」がふるまわれ、見学客らは健康や幸せを祈りながら味わっていた。
(写真上)雨の中、住職による開眼供養
(写真下)大蛇をイチョウの木に奉納