
11月3日、「柳原音楽祭」が4年ぶりに地元、千寿桜堤中学校(旧・柳原小学校)に戻った。今年は、東京藝術大学音楽学部学生オーケストラを招いて開催され、地域住民や同校生徒など1000人を超える聴衆が、目と鼻の先で奏でられる生のクラシック演奏をたんのうした=写真上。
オープニングは、柳原での復帰を祝うかのように、ポール・デュカの「ラ・ペリ」からの金管アンサンブル、「ファンファーレ」で華やかに幕開け。その他にもリムスキー・コルサコフの「スペイン綺想曲」など全6作品を披露した。
ロッシーニの代表的なオペラ「セビリアの理髪師」では、ロジーナを演じた坂上賀奈子さんの伸びやかなメゾソプラノに、中嶋克彦さん(伯爵)と渥美史生さん(フィガロ)が加わり、三重唱で会場を包み込んだ=写真左。また指揮をとった指揮科教授・佐藤功太郎さんは、演奏の合間に曲の紹介も兼ねた軽妙なトークで聴衆をわかせた。
途中、同学部指揮科4年の羽部真紀子さんに指揮をバトンタッチ。ジョルジュ・ビゼーの「アルルの女・第2組曲」などを披露した。床に並んだ演奏者たちと2メートルほどの至近に座った聴衆は、楽器を演奏する手もとから演奏者の豊かな表情までよく見えたと大満足。アンコール2曲の演奏が終わった瞬間、盛大な拍手が送られて幕を閉じた。
演奏終了後にはレセプションパーティーが行われ、柳原町づくり研究会がマツタケごはんなど恒例の手料理で出演の藝大生やボランティアスタッフらをもてなした=写真右。
柳原音楽祭は、地域の学校を会場に「サンダル履きで気軽に行けるクラシックコンサート」として柳原商栄会が毎年秋に開催し、今年で13回目。会場として使用してきた柳原小学校が平成13年度をもって廃校となり、その後、千寿常東小学校で行われていたが、今年から再び旧・柳原小跡地に開校した千寿桜堤中学校に戻ってきた。同時に、長年、主催者が望んでいた「地元の子どもたちへ生のクラシック音楽を聴かせてあげたい」が、同校全生徒が聴く機会を得て実現した。またロゴマークと、東京芸術大学卒業生の佐藤ヒロシさんがデザインしたイメージキャラクター「お〜ちゃん」を採用するなど新たな取り組みをした13回目は、かつてない規模で充実の音楽祭となった。 |